第16章 また会えるかな?
「ファーーーーー!?
夢みたいな出来事だったけどちゃんと夢じゃなかったーーーーー!!!」
今日は良く叫ぶなぁ。私。
いや、ちゃんとカラ松が居てくれた証拠は部屋のあちこちにあるんだけれど。(手紙は額縁に入れて飾ってる)
違くて………、いや、今ねベッドを綺麗にしていたんですよ。そんで何と無く枕の裏をめくったんだけどさ…。
そしたら出てきたんだよね、何がって?
それは…………
デカパン博士から貰った私の宝物!!!!!!
え、何、このガラケー(仮)次元超えてきたの?
あー、でもデカパン博士なら出来るか!うんうん!!
二次元で貰ったガラケー(仮)を三次元で見るってなんか不思議…。全然質感が違う。
「やばー…っつってもこれ何に使うんだろ?本当のガラケーみたいになんか打込めたり出来んのかね」
このガラケー(仮)に興味が移った私は掃除を急遽やめ、ベッドに腰掛けながら軽く弄ってみることにした。
カチカチカチ、色々文字を押してみるけれど何も反応がない。ん〜?デカパン博士コレを持っていると良いことがあるって言っていたけど、マジでコレお守り…お土産的な何かなの?
むむむ…、と何だか諦めきれずに文字を押す。
「んんーーー、やっぱり動かないかなぁ?カラ松…っと………おおぅ!!?」
冗談半分で大好きな、そしてもう画面からしか見れないであろうカラ松の名前を何も反応を示さない無機物に打ち込む。
カラ松って打ったから?それともただの偶然?何が発端なのかは分からないが、画面がいきなりパッと明るくなった。
その明るい画面に何やら文字が打ち込んである事に気付いた。
「えっ、動いた?動いたの?ただのお守り的な無機物だと思ってたら…、なになに、『今度の休みは何時ですか?』……………えっ、次の休み?ちょっと待って、紙見ないとわかんない」
急いでテーブルの上にある鞄から紙を取り出し次の休みを確認する。
あ、そういえばさっき奈穂美のメール返してる時に次の休み遊ぼうって約束したんだっけな……。
私の働いている所は土日が休みだから、土曜日に奈穂美とハスハス…んじゃ、日曜日か。
「えーー、次の日曜日……っと、おっけー。
でも何で次の休み?良くわかんないけど…ワクワクするなぁ、いやまぁ、これで日曜日なんも無かったらこのガラケー(仮)投げ捨ててやろ!」