第7章 カラ松一日体験〜トド松編〜
「はい、かしこまりました!」
笑顔で注文を聞いた店員さんはさもいつも聞いています、というように戸惑うとこもなく接客をしている。
そして私は固まったまま会計を済ました。
(何今の…横文字は。何言ってたんだろう?最早呪文の域。ちょっと、私には理解出来ませんわ……、つか、良く噛まないね)
少しの間カウンターの横で待っていると定員さんが注文した飲み物を持ってきてくれた。
それを受け取ると可愛い文字で”Thank you♡”と書かれてある。いやーー、私こんなん初めて飲むわ。以下にも若い子が好きそうな見た目……。
「凄いな、トド松。美味しそうだ!」
「だよね!どうする?店内で飲んでく?それとも歩きながら飲む?」
「せっかく来たし店内で飲んでいこう」
「分かった!ちょうどそこ空いてるし座ろっか」
トド松が視線を向けた席に座る。スタバァの新作を飲みながら周りを見てみる。女子高生、勉強している大学生、女子会(?)をしているおば様方。都会の匂いがするーー。と言っても別に私の住んでいる所も東京だけどね。ひっさしぶりにスタバなんて来たから凄いなって思ってしまう。
一口一口、フラペチーノを味わうように飲む。あんまぁ〜〜!私には勿体無い味がする〜〜!
しかしやっぱり値段が値段のだけあってスタバァの飲み物や入れ物って凄い凝ってるなって思う。だってコーヒーの上にクリームがのってるんだよ⁉︎可愛いしうんまぁーー!!
「美味しいか、トド松」
「うん、期待どうりに美味しい!」
「良かったな、トッティ!」
「トッティって言うんじゃねーーよ!!!」
私の期待どうりにキレてくれたトド松に満足しながら、トド松と今いるこの空間を忘れないように私は眺めていた。
「美味しかったね、じゃ帰ろっか。そろそろ夕飯の時間だと思うし」
「あぁ、そういえばそうだな!」
店を出ると、入る前とは違く夕方になっていた。
現在の時刻は六時。家に帰えって夕飯の時間には間に合うと思う。
オレンジ色に染まった空を歩きながら眺める。
もう一日の4/3が終わってしまった。色々あったなーと今日あったことを思い返してみると自然に顔が綻んだ。
「今日トド松が早く帰ってきてくれて良かった。
今日は大切なデートがあるって言われていたから一緒に出掛けるのを諦めていたんだ。」
私はトド松を見ながら喋る。