第1章 画面の向こうの嫁
「なぁ、交換する前に自分の生活の動きとか話し方とか話し合った方が良いんじゃないか?
あと、俺には敬語で話さなくていいぞ、呼び方もカラ松でいいから」
「ウィッス!有難幸せ‼︎」
(ちょっとぉおおおおおおっ、カラ松がイタくない‼︎
そんな優しい声で喋らないでェッカラ松ガールの私には刺激が強すぎます………。)
「カラ松の事は…何でも知っ…(何それストーカー?)
……えっと、カラ松ガールの私は色々分かってるから大丈夫だよ!それに私はこの一日休みで家に引きこもろうと思ってたから適当にカラ松が居てくれたっていう痕跡を残してくれれば私はそれだけで天国です……!くっ、何て幸せなんだ…!」
「そっ……そうか、俺の事本当に知ってるんだな
じゃあ…ボタン、押すか?」
「いやいや!私の事怪しいとか思わないの?だってこんな変態をそっちの楽園に野放しにして……一日だけだとしても、もっと蔑んで貰っても構わないんだよ?さぁ!」
「なんかお前…一松みたいだな、まぁ確かにからは変態……ごほん。いや、なんだか、と会って話してみて俺の兄弟に何か悪さをするとか全くそんな感じはしないんだ。俺に対する愛情も恥ずかしくなるほど伝わってくるしな、そっちの世界に行っても俺に任せてくれ、俺演技には自信があるんだ。学生の頃演劇部だったしな!」
「お前呼びと変態頂きましたァ!あぁあっ私もカラ松が演劇してる所見たかったなぁ…すっごい…かっこよかったんだろうな」
「……あんまり俺を褒めないでくれ、その……どんな顔すればいいのか分からない」
「まじブーメラン‼︎カラ松ぅうううっそんな顔で私を見ないでぇええええっこれ以上私を惚れさせてどうするつもり⁉︎あぁっ…………SUKI………っ」
さっきからイタイのを何処かに置いてきてしまったカラ松は私を殺そうとしてるのかと思うほどにカッコ良い。
ボタンを今押してカラ松と交換してカラ松の兄弟達とあって過ごすのもすっごいワクワクするけど……多分カラ松本人と話すのはこれで最後になるんじゃないかな。
一日体験が終わったらそのまま自分の姿に戻るだろうし。
離れたくない!まだ話してたぁい!だってだって、このボタン押さない限り時間も経過しないし、カラ松と話してられるし……まさに天国状況なんだよぉ……
あっ………握手してもらお。