第1章 画面の向こうの嫁
「………えっ、そんな事聞いてないぞ⁉︎えっと……なんて呼べば!」
「でお願いします‼︎」
「じゃあ、…良い名前だな」
「ありがとうございますぅうううううッッ‼︎」
やっばい‼︎カラ松に名前を呼ばれた…そして名前を褒められた…もう死んでも良いかも…。
て、てゆーか!私とカラ松の身体を交換するってマジで⁉︎まぁ、そうか…私がカラ松の時カラ松の精神は何処に居るのって話だし、うちの身体が中身空っぽになっちゃう。でも、でもでもでもォ‼︎私の性癖が詰まった部屋にカラ松がいるって事…⁉︎私の私物が詰まったあの部屋に⁉︎何それなんのご褒美ですか赤塚せんせー………。
「で、だ…、は嫌じゃ無いか?男が君の身体に入るんだぞ?不安だし怖いだろう?」
「ただのご褒美なんで好き勝手して貰って構わないっす‼︎……だって私、貴方の…カラ松ガールなんで‼︎‼︎」
「………………俺のガール?俺を知っているのか?」
あぁあああっ、そんなキョトン+嬉しそうな顔してこっちを見ないでっ、惚れちゃう!あ、もうとっくに惚れてたわ。うっかりうっかり!
「んーーと、簡単に言うとこっちの世界には大量のカラ松ガールがいますね、まぁ、そのうちの一人です」
突然現れて自分の存在を知ってるだけでも不思議なのに、こっちの世界ではおそ松さんっていうアニメの不憫(おいしい)次男だよ。……なんて言えない、言えるわけなーーーい‼︎
「やっぱりカラ松ガールはいるんじゃないか!流石俺、周りを狂わせてしまうギルトガイ……」
「イッタイねぇー!でもそんな所も好きー!結婚してー!養うから!…………ぁっ」
(しっ…しまったぁああああっ‼︎つい友達と話してるテンションで喋ってしまったぁあああ‼︎何本物のカラ松目の前ですんげぇ軽いノリで告っちゃてんのー⁉︎馬鹿か?馬鹿なのか私は‼︎‼︎いやぁあああっこのまま穴掘って埋まりたいーー‼︎キェエエエエエエエエエ)
「いっいい今の‼︎今の忘れて…っ、」
「い、いや、なんだか、俺もこんなにストレートに告白をされた事が無くてな…えーーっと……凄く嬉しいぞカラ松ガール!」
「………此処は天国なの…?」
恥ずかしすぎて顔を直視出来なかったがゆっくりとカラ松の顔に視線を移すと………
照れくさそうに頭を掻きながら微笑むカラ松が居て私は死んだ。