第7章 カラ松一日体験〜トド松編〜
「………そうだね…、さっきから僕もそう思ってたよ…はぁ、よいしょ…っと」
やはりその格好はキツかったようで私がトド松に言うとダルそうにゆっくりと身体を起こした。
「………ね、僕と出掛けたいんでしょ?だったらそのイッタイ服どうにかしてよ」
「いっ良いのか⁉︎…だってトド松今気分のらないんだろう?」
「分かってないねぇ、カラ松兄さん!だから出掛けるんでしょ!スタバァの新作が美味しそうだから飲みに行きたい、勿論カラ松兄さんの奢りね!
カラ松兄さん、服貸してあげるから上行こ!」
(あ………あざトッティが‼︎
スタバァの新作って幾らだろう…、でもまぁ、カラ松だったら弟の我儘を聞いてあげるだろうし…、良いかな)
「わ、分かった…!」
(ふぉおおおおおッッ!!!かっこ…いいぃい!!!
流石トッティ!センス良い‼︎)
トド松に渡された服を着て、鏡に映って見ると……
私が発狂して叫びたくなるほどにカッコいいカラ松の姿が映っていた。
白いシャツにトレンチコート、細身のデニムという爽やか男子コーディネートだ。素晴らしい!
「流石トッティ、センスあるなっ!」
「でっしょ〜〜?カラ松兄さんもこういう服買えば良いんだよ!僕と同じ顔なんだから似合うに決まってるのに!」
「ははっ、こういうのもいいが、やっぱり俺は今の自分のファッションが気に入っているんだ」
「センス悪すぎでしょ!ほんとイッタイねぇ!」
「………えっ」
「ほら、着替えたんだから早くいこ!」
「お、おう」
私は頑張って顔が緩むのを抑えながらトド松とスタバァに行く為に財布やらタバコやらをポケットに突っ込む。
そして二人ならんで家を出た。
(スタバァ行くの楽しみだな〜!トッティが言ってた新作ってどんなのだろう、きっとオシャレで美味しいんだろうなぁ〜‼︎)
そして道を歩いていた時トド松が異様に私を見てくる事に気が付いた。
(…なんだろ、さっきからトッティが見てくる気がする。気のせいかな、いや、気のせいじゃない!…なんか顔についてんのかな…)
「と、トド松?俺の顔になんかついてるか…?」
「え⁉︎な、何が……⁉︎」
「いや、さっきから俺の事チラチラ見てるだろう?
…フッ、俺がイケてるからってそんなに見られちゃ恥ずかしいぜ、ブラザー」
「んな訳ねぇだろ!…ねぇ、カラ松兄さん……」