第6章 カラ松一日体験〜一松編〜
どうしよう。
私、こんな特殊な性癖を押し付けられた事がないからどうすれば良いのか分からない………。
だって私、Sじゃないし、言葉責めとか出来ないし。
「ねぇ、クズって呼んでよ」
「うーーーん、じゃあ約束出来るか?」
「……………何?」
「今日だけ、今日だけだからな?だからもう俺にお前の性癖を押し付けてくるな。迷惑だ。
で、だ。特別に今日だけお前みたいなクズのお願いを聞いてやるよ。今日だけ限定だ。約束出来るか?クズ。」
「………………!!!」
あぁーーっ、どんだけMなの一松は⁉︎私だったらカラ松にクズって言われたらショックで死………な無いな。逆に興奮するわ、平伏す。もしかして、私もM松の一員⁇ナンテコッタイ‼︎
つーか、一松もそんなイキイキしたような顔しないでよ、どんだけカラ松に罵られて嬉しがってんだよ。まぁ、こんなイケボな声で罵られるとか最高過ぎだよね。うん、私もM松の一員です。
「や、約束、する…………します…っ」
「はぁ………、気持ちわりィやつ。恥ずかしいとか思わ無いのか?兄弟に、それも兄に罵って欲しいとか。
頭おかしいにも限度と言うものがあるだろ。」
「はぁ………、フヒッ、僕はクズ以下の燃えないゴミなんでね、何言われてもご褒美にしかなんないの。」
あぁ〜、カラ松の声で罵られてる〜うは〜。考えてるの私だけど。声出してんのカラ松の中の私だけど!
一松も私もカラ松の罵りで興奮してる。まさに一石二鳥だね!やったね!……カラ松マジどんまい過ぎる。
外にも中にも変態に囲まれてるカラ松。すっげー、カオスだな。
「変態でマゾなお前は俺に何を言って欲しいんだ?言ってみろ」
「お前は、息をする価値も、ないとか…、生きる価値のない燃えないゴミとか…取り敢えず罵って欲しい。」
「うっわぁ…キモすぎて反吐が出るレベルだな。
マジお前、息する価値ねぇよ、一回死んで人生やり直した方が良いんじゃねーの?生きる価値のない燃えないゴミが」
「ふっはぁ…!マジお前最高…‼︎」
一松の興奮がグングン上がっている所申し訳ないんだけど、私そろそろ罵る言葉が無くなってきたよ。そろそろ終わってもいいですか。
興奮して息を荒くしている一松に向かってパンッと手を一回叩いた。
「終わりだ、一松。」
「はぁ…⁉︎ここでやめんのかよお前‼︎良い所だったのに」
こいつ、マジやべぇ…