第6章 カラ松一日体験〜一松編〜
「生き物を虐めてはいけませんって先生に教えられなかったのか、ん?そんな悪い子のお前らにはお仕置きをしないとな?」
私は偽の笑顔を貼り付けたまんま、一人の男をブン殴った。クリーンヒット、ど真ん中。
「……ぁ”っ、ガ……う”ぅ……、」
殴られた男はぶっ飛びコンクリートの壁に叩きつけられた。痛みで立ってられないのか顔を手で覆いで、唸りながら地面に倒れている。
そりゃ、手加減なしでブン殴ったし、カラ松は馬鹿力だから凄く痛かっただろうな。もしかして鼻の骨折れたかもなぁ、ご愁傷様〜。
殴られてない方のクズは今起きたことが恐怖でしかなく青ざめて棒立ちになっている。
「何か言うことは?」
「………す、すす、すいませんでしたぁあ!!!でっ、でもこいつが提案して来たんです、俺のせいじゃ………い”…っ、⁉︎」
「そんな言い訳聞きてぇ訳じゃねーんだよ、クソが。お前もコイツみてぇに殴られてぇのか?マゾだな。」
このクズの言い訳なんでどうでもいい。聞く価値もない。その口を黙らせるためにそいつの髪を掴みコンクリートに叩きつけて睨みつける。地面に転がっている方はコイツを相手にしている間に逃げないように頭を踏んでおく。
するとクズは半べそになりながら震えだした。
「ち、違います!ごめんなさい!もうしません!だから許してくださいぃいいいッッ、ひっ、ぐ……っ!」
「きったねぇなぁ……お前らにゃんこにこんな怖い思いさせてただで帰れると思ってんのか?あ”ぁ⁉︎」
半べそかと思ったら本格的に泣きだしやがった。マジ汚ねぇ。
「反省してます‼︎お願いします何でもするので許してください!!!いっ、命だけはぁ‼︎」
ん……?今何でもするって言った?言ったよね?
「なんでもすんのか?じゃあ、携帯を出してそこに正座しろ。今すぐ。そこにゴミみてぇに寝ているお前もな」
「はひ……っ‼︎」
掴んでいた髪と踏んでいた足をどけてやると面白いほどに素早く正座し、携帯を私の前に差し出す。
ふーん、良い携帯じゃん。どっちもiPhone7s。だけどこんなくだんねー事にしか使えない携帯なんか必要ないよね?
「お前らの携帯、俺が直々に壊してやるよ、こんな事にしか使えない携帯なんか必要ないだろう?」
ガッと携帯に向かって勢いよく足を振り落とすと、簡単に画面にヒビが入る。もう一つの携帯にも一踏み。
