第6章 カラ松一日体験〜一松編〜
「どこにいくの?にゃんこ、結構奥まで来たけど……」
にゃんこが歩いていく道を私もついていく、が、何処まで行くつもりなのだろう?結構奥まで来てしまった。少し怖い。
そう思っていた時そのにゃんこの足の動きが止まる。
「ここ?…………⁉︎」
にゃんこに話しかけようとした時に人の声が微かに聞こえ、私は息を息を殺しその声に聞き耳をたてる。
「きゃはははっ!これ動画投稿してやろーぜ!」
「この猫びびってやんのー!おら!」
……………………あ”ぁ?
私は一瞬で状況を判断した。もう少し行ったところに猫をイジメようとしているクズ共がいるみたいだ。二人か。
私は無言のまま携帯を取り出しムービーに切り替える。そしてそのクズの声を録音する。聞いてて反吐が出そうになる。
いつ助けようかと思っていた時
「…………にゃっ……」
耳障りなクズ共の声に混ざって怖くて怯えているようなにゃんこの声が聞こえてきた。
……………ブチッ、私の何かが切れる。
「…………何してんだ、テメェら。」
さいっこうに低い声が出た。そりゃそうだ。キレてんだから。まさかこんな路地裏に人が来るとは思っていなかったのだろう。面白いくらいに肩が跳ねる。びびってやんの。ダッセェ。
「お前こそなんだよ‼︎」
「…………おい、猫が逃げたじゃねーか!どうしてくれんだよ⁉︎」
このクズ共が私に気を逸らした瞬間猫は一目散に逃げ出す、そしてさっき私を誘導してくれたにゃんこと姿を消した。良かったぁ。…これで私もこいつらに手ェだせんな。
(ありがとう、にゃんこ、私に教えてくれて
こいつら……どう落とし前つけてやろうか?あ”?)
「何してんだって聞いてんだ、さっさと答えろよ、なぁ?」
「………ひっ……」
「ぁ………、」
ゆっくりとクズに近づいて行く。クズは逃げ出そうにも逃げ出せない、どうしてかって?もうその先は行き止まりだからだよ。
お前らは今、どんな気持ちだ?怖いよな。でもなぁ。デケェ人間に行き止まりの所に追い詰められたさっきのにゃんこはもっと怖かったんだよ、分かるよな?
あぁ、わかんねぇからそんなくだんねぇこと出来んのか。
こいつら絶手ェ許さねぇ。