第4章 カラ松一日体験〜十四松編〜
もう何回ボールを行き来させたのか分からなくなった頃、十四松はキャッチボールを止めこっちに近づいて来た。次はバットで打ちっぱなしでもするのかな?と思っていたら
「あのねあのね、デカパン博士に頼まれてた事忘れてたー!カラ松にーさんのこと研究室に連れてきてって言われてたんだ!マカロンご馳走してくれるんだってー!いこーよっ」
「デカパン博士が……?分かった、なぁ十四松、俺とキャッチボールするの楽しかったか?」
「うん!スゲー楽しかったよ!ありがと兄さん、大好き!」
(大好き言われた!楽しいって言ってくれたしもう私、感無量ですわ……だけどデカパン博士、カラ松に何の用だろ。なんか頼んでたとか?だったらタイミング悪いな、今中身私だし。でも行こって言われちゃってるしな…一応行ってみるか)
「マカロン食べさせてくれるのかそれは楽しみだ!」
「マカロンって甘くてスゲー美味しい!それじゃー、デカパン博士の研究室にれっつごー!」
「ごー!」
「デカパン博士ーー!カラ松兄さん連れてきたよーー!」
「ホエ、ちゃんと連れてきてくれたダスか、マカロンあるダスよ」
ホエホエと言いながら研究室の奥から出てきたデカパン博士。いつもは画面越しだったし見慣れてたから別に何とも思わなかったけど……。いざ目の前で見ると…その、凄いな、上半身常に裸なおじさん…私には言われたくないだろうけど変態みたい。……ぶはっ。
ダヨーン姿のメイドさんが私たちが座っているテーブルにお皿いっぱいのマカロンを持ってきてくれた。私はマカロンは高くて何個か箱に小分けに入っているのもしか見たことないし食べたこともない。目が飛び出すかと思った。ビックリし過ぎて。もしかしてこれダヨーンの手づくり?だったら女子力高すぎィ……‼︎
「で、要件はなんだ?デカパン博士」
「楽しんでるダスか?その様子だと楽しんでるみたいダスな。良かったダス!」
「ファ⁉︎⁉︎もっもも…もしかして………てか十四松いる!待ってデカパン博士!」
(ちょっと待ってデカパン博士なの⁉︎私をカラ松に会わせてくれてそして一日体験もさせてくれている神は‼︎
デカパン博士って神様だったんだ!かーみーさーまー‼︎
………じゃねぇ‼︎おいデカパン!隣に十四松いんだぞ!何ネタバレしようとしてんだ!)
これぞ見事な掌返しである。