第11章 真実
シャワーを済ませ急いで公園に向かった
彼女はいつもと少し違う気がした
いつもより、もっと魅力的に見えた
もう少し見ていようか…
なにか喋ってる?
「誰か悩み事のない場所に連れて行ってくれないかな」
彼女は俺の前で弱音を吐いたことがほとんどない
彼女に悩み事がないと思ったことはないが、そこまで溜め込む人ではないのだと
いつも強くて、常に前を向いている人なのだと
そう思っていたが、俺は何を考えていたんだろう
何もわかってやれてなかった
馬鹿だ、俺は
彼女の強がりに甘えて、紫音なら大丈夫、紫音ならと……
さっき「話したい」と言っていたがもしかしたら
俺はこれからフラれてしまうのかもしれない
もしそうだとしても、受け入れてあげるべきだろうか
彼女の幸せのために
いや、たとえフラれたとしても
また彼女が振り向いてくれるように、俺が努力しないといけないのか
強くならないと、彼女に釣り合わない
しっかりしろ俺