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【銀魂】ヨルのウサギ 番外編

第2章 吉原炎上篇の続き/阿伏兎メイン







「…なぁ」


『…なに』


「悪かった」


『!』



フワッと香る匂いは嗅いだことがある。

目の前に見える白い包帯は見たことがある。


安心する香り。また涙がこぼれ落ちた。



『…あ、阿伏兎…』


「…悪かったな。なにも考えてなくて」


『………うん』


「次からは気をつけるからよ」


『………うん。よろしく、頼む、です。』




そのままポンッと頭を撫でられた。

代わりにコツンと胸板を叩いた。
また2人してあははと笑う。



『よし!私もシャワー浴びてくるよ』


「おぉ。助かったぜ。ありがとな」


『あんな任務、もうこりごりだね』


「くくっそうだな」



そう言って医務室を出た。

その後ろ姿を見届ける阿伏兎。
腕を組み、フッと笑うと、扉に目をやった。



「…今回は勘弁してくれ」


「そうだね。には荷が重すぎたかもね」



静かに医務室へ足を踏み入れたのは神威だった。

シャワーからあがったばかりなのか、まだ髪が濡れている。



「あんな顔、するんだね」


「一応は女だからな」


「…なんで阿伏兎になんかに」


「なんかって何だよ! オイオイ…男の嫉妬は醜いぜ。団長」


嫉妬じゃないよ、と笑顔で言う神威に黙った阿伏兎だった。




((シャワールームへ向かう途中、今日の出来事にため息をついた。))

K(俺が嫉妬?そんなわけない。ありえない)

A(あの表情は反則だろ。男は誰だって涙に弱ェんだ)

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