第13章 猫は気ままにフラリ。/神威side/甘すぎてキモい←
『でもコレだけじゃ足りたいよね、水とか持ってくるからちょーっと待ってて!』
「しゃー!」
『えっ?何? いたたっ!破れるから袖噛まないでェェ!』
の袖を噛んでもう一度ベッドに座らせた。
そして俺も膝の上に乗る。
『え…行くな、と?』
「なう」
『お腹すかないの?』
「なう」
『神威探してくるよ?』
「にゃー!」
その神威はここ。
それに、寂しかったのは一緒だから、ご飯は我慢してあげる。
『…そっか。じゃあ私もここで神威待つよ』
あ、また寂しそうな顔をした。そんな顔見たくないのになァ。
俺の頭を撫でるの手に擦り寄った。ゴロゴロと喉がなる。
『ふぁ~あ……眠たくなってきたわ…。今日は珍しく早く起きたから…』
「にゃーお」
の膝からピョンと離れ、ベッドの枕元まで行って、枕を前足で叩く。
『……寝ろって?』
「なう」
『いいよ、君だけ寝てな。私は神威を待ってるからさ』
「しゃーー!」
『いた!?だから何で怒るの~!』
の袖を噛んでズルズルと枕元に引っ張る。
『わかったわかったよー!何でこんな力強いんだ…猫なのに…』
「にゃー」
『そうだね、神威の猫だもんね』
そういう意味じゃない。
俺の隣に寝転がったを見て、何だか俺も眠くなってきた。
『ひとりになると、やっぱり色んな事考えちゃうんだよねェ…。健康とかもそうだけど、他の女の人に目移りしてないか、とか。
……神威が思ってるほど、強くないから』
なんて、猫に言っても意味無いか。と微笑むの頬に鼻先をツンと合わせた。
『君は可愛いねェ~。ま、次目が覚めたら神威が帰ってきてる事祈って寝るZ☆』
「にゃーお」
俺も。そう祈ってるよ。
次は元の姿でに会いたいし。
目を瞑り、いつの間にか規則正しい寝息に変わったのそばで俺も丸くなった。