第6章 こうして部下が増えてゆく/神威出てきません
春雨には女が少ない。
幹部、副幹部で女が揃っているのは珍しい事。
他の師団にも女は少なく、しかも、その女達はいい容姿…じゃなくて、カエルみたいな顔立ちや、虎みたいな毛むくじゃらとか。まぁ男と見分けがつかない。
人間みたいな女性は私と副幹部の游燐。それと新しく第七師団に入団した女性1人。
私は1人がけソファに腰掛けて、足を組み目の前にたっている游燐に話しかけた。
『おかしくない?他の小説には美人いっぱいいるのに、私の小説には全然いないんだけど!どゆこと!?』←
「それほど作者がめんどくさがりなんですよ」←
『ふざけんな作者』←
はぁ〜と大きなため息をついて、游燐から貰った資料に目を通した。
『ってかさ、游燐』
「?」
『アンタ、1人で作業難なくこなしてるけど…疲れないの?』
「どういう事ですか?」
『だってさ、幹部には私とアンタしかいないわけじゃん。仕事はだいたいアンタがやってるから、疲れないの?』
「でも、幹部は戦場(外)で片付けてきてくれますし。」
『…アンタ、めっちゃいい子なんだね。そこキモイわ』
手に持っていた資料を游燐に渡して、席を立ち、そのまま幹部室を出た。游燐も私の後についてくる。
部屋帰ってゲームしよ。
『あ、そうだ。游燐、後で第七師団新団員の彼女のプロフィール情報持ってきてくんね?』
「なんでですか?」
『何かちょいと気になってねェ』
「自分の好みか、ですか」
『ピンポーン!』
「…」
『かわい子ちゃんだったら幹部補佐に入れちゃおっかな〜!』
「幹部の採用基準って顔ですよね。…ハァ」
自室の扉を開けて、ゲームソフトの棚に直行すると、游燐は私に一礼して扉閉めた。
私が今から乙ゲーするという事を理解しての対応か……!なんて利口なんだ!
『私はいい幹部を持った♪あ、副幹部か。』