第5章 お酒は二十歳になってから/甘と思いきややはりギャグ
「ベッドの上にいてよ」
『ふふふ…あはは〜〜い♪♪』
はお構いなく帯を回して機嫌は上々。
神威は急いでベッドから離れ、デスクの上のタッチパネルに指を触れる。
慣れない操作で急いでいるため、游燐を呼び出すだけの事さえも戸惑ってしまう。
今度、阿伏兎に改善してもらえるよう、頼んでみるか。
「…ったく」
モニターに游燐の文字が浮かび、それをタッチしようとした瞬間。
パシッ
『…待って、神威』
「え、?」
は神威の手首を掴み、デスクから少し離れさせる。
「ベッドの上にいてって言ったじゃないか……っその格好!」
はもう下はブーツだけになっていて、上半身のチャイナ服でギリギリ隠れている状態だった。
ベッドのすぐ側には帯とスカートが落ちている。
は神威の手をギュッと握りしめ、ずいっと顔を近づけた。
「な、なに…」
『神威、呑もうよ♪』
「……、さっさと帰ってくれないかな…」
『えっとえっとさっきねェ、取引先の人から貰っちゃいました〜!イェー♪』
はそう言って懐に手を突っ込み酒の瓶を探している。
「はだけてるよ!」
『んー、ちょい待ってねーー!』
タラララッタラー♪と道具を出すように、懐から小瓶を取り出した。
神威はそんなの胸元のボタンをしめる。
はキュポンと勢いよく蓋を外し、そのまま一気飲み。
「!」
『んぐ、んぐ、んぐ……っくは〜〜〜♪』
「っ口から垂れてるよ」
『…ん』
酔いが回って感覚がないのか、は全く違うところを拭う。
酒はの喉を伝い、服の中へ通ってゆく。
は小瓶をデスクの上に置いて、ヘラヘラと笑っている。
『もういいやー♪』
「(やばいやばい…)」
『やっほほーーい♪今夜はパーリナ……』
バタッ
「!?」