第5章 お酒は二十歳になってから/甘と思いきややはりギャグ
フラフラと千鳥足で壁にぶつかりながら廊下を歩いてゆく。
『春雨女王ちゃんが今帰りましたよォ〜ん!皆のものォおなーりー♪』
壊れるほどの音を立てて部屋に入り、転けそうになりながらも、ベッドへずどん。
「なんだい…?」
『あんれまっ♪なーんでコレまた神威ちゃんちゃん!あっはっはっは!』
ベッドでぐっすりだった神威は、のせいで起こされた。少し不機嫌そうにむくりと上半身を起こす。
「… 、部屋間違えてるよ」
『うふふん?ンなわけねェよ!様が間違えるわけな〜い♪神威よ!さぁ私にバーボン持って来い来い♪』
「ハァ……」
『ウォッカ〜♪ うーむむむ……そーいえば広いねェ部屋がっ!なっんっでっ♪』
「游燐に来てもらうか…。うわっ」
まんべんの笑みで神威に抱きついた。
神威の胸元に頭を摺り寄せる。
『か〜〜む〜〜い〜〜ちゃぁぁ〜〜ん♪』
「抱きつかないで。酒臭いから」
の肩を押し、離れさせて、部屋の電気を付けた。
うわ、顔真っ赤じゃないか。
『んふふふふ!今日はねェ、神威に会えて〜〜よかったよォ♪だって、私はー神威のコト大好きだからねェー!』
「ハイハイ分かったかr……え?」
『ふふふふふ〜〜〜♪』
「もう一回言って」
『?いーよ! バーボン持って来い来い♪』
「そこじゃないよ。どこまで戻ってんの」
はバカ笑いしながらと、腰の帯を外し始めた。
それを見て神威は慌てて止める。
「何で脱ごうとしてるんだい!」
『……ん?』
「自分の部屋に帰りなよ…っ」
『だって暑い、から…「游燐呼ぶから!」』
めんどくさーい♪と帯を外してブンブン振り回す。
『あははは〜〜♪♪』
「動いたらダメだよ!」
今日は偉い人達と呑む、と前にから聴いていた神威。
の服装はいつもの戦闘服だが、ズボンを履いておらず、黒のブーツだけだった。
なので、が少しでも動くと、スラリとした脚が見える。それに、チャイナ服は上下繋がっていないので、やばい。もう色々とやばい。