第4章 春雨にクリスマスなんて関係ない
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ベッドの上でPSPの電源を切って、ヘッドホンを外した。
明日起きたらまた使うだろうし、枕元に置いた。充電も忘れない。
大きな欠伸を一つかますと、電気を消して、布団を肩までかけた。そして目を瞑る。
いつも静かな自室に、時計の針の音がする。耳元で。
あぁ、神威に貰った置き時計か。
カチッ…カチッ…
なんか違和感がある。あれか、私は無音じゃないと寝れないのか。
頭をすっぽり隠すように、布団を上まであげた。ついでにまた欠伸を一つ。
まぁ、時期にこの音も慣れるだろu
ドガァァァアン!!!
*
『死ね!!!神威死ね!!許さんあのアホ毛!!!一生恨んでやるゥゥ!!言ったじゃん!爆弾とかないかって!!』
キー!と医務室のシーツを口に涙を流す。
私はあの爆発のおかけで全治2週間の大怪我だ。
手には点滴、頭には包帯、顔にはガーゼ諸々。
医務室のベッドの上でギャーギャー叫ぶのは私だけだろう。
心配して来てくれた阿伏兎は林檎を剥いてくれている。ホントまじ阿伏兎好き。
「落ち着け。死ななかっただけマシだ」
それでも泣き叫ぶ私の口に一口サイズに切った林檎を放り投げた。食欲はある。
『許さん本気で許さん!!これ小説だったから軽く済んでるけど!!現実だったらグロテスティックだからね!?』←
「グロテスティックって何だ」
また口に林檎を押し込まれた。おいしい。