第3章 sniper (岡本)
「おっ待た~♪」
キキッと目の前に止まった白のスポーツカー。
助手席から良平さんが降りてきた。
「ノブくんってスポーツカーとか乗るんですね。意外かも。」
「やっぱり男は格好いい車乗らないとね?」
「さぁ、乗って。後ろはシート堅いから、紗友ちゃんが助手席ね。」
「いえ…私は、後ろで!」
「えーそんなことを言わないでさぁ~。」
そんな会話をしていると…
「ね?あれって良平くん?」
「え?」
「チッ!」
「ノブの隣に女がいたんじゃマズイか…」
私は、逃げるように後部座席に乗り込んだ。
「ノブ!急げ!」
アクセルを強く踏み、会場を去った。