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Season~声優さんと一緒~

第3章 sniper (岡本)


「紗友ちゃんは、ここで待っててね。」

オレは、ノブの腕を掴んで駐車場に向かう。




地下駐車場。

「おい。」


「何ですか?」


「想うのは止めないが、絶対にあの二人にはバレるな。」


「何の事ですか?」


「『何の事ですか?』じゃねーよ。リスクが有りすぎるだろ…。」


「良平さんには関係ないじゃないですか。」


「お前なぁ!」


「だって仕方ないじゃないですか!」

「出逢ったときに、たまたまかっきーさんのカノジョで…」

「オレだって、止められるなら止めてますよ!」

「尊敬してる先輩のカノジョを好きになるなんて…」



下唇を噛む。


「……………」


「おい…ノブ…。さっきも言ったけど…」

「オレは、『好き』って想いは止めない。」

「ただ、オレたちは狭い世界で過ごしてる。」


「万が一、何かあったら…一気に広まるぞ?」


「今まで築き上げてきたものなんて、一瞬で崩れ落ちるんだ。」


「分かってるだろう?」


「それに…この事を、かっきーが知ったら…」


「ノブは、かっきーに可愛がられてるのは分かってるだろう?」


「…………はい。」


「それでも止められないんだよな。」


「はい。」


「絶対にバレるなよ。」


「はい!」


肩に軽く拳を当てる。


「よし。とりあえず、紗友ちゃん待ってるし。行くか。」


「はい!!」




……………。

全く………。

世話が掛かる。


同じレーベル。

同じ職業。

皆仲良くなんて無理なんかなぁ……。



ノブの車の助手席に乗り、地下駐車場の天井を眺めた。

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