第3章 sniper (岡本)
「「すみません…」」
私とノブくんは、スタッフさんに平謝り。
「これからは大人しくします…」
「怒られちゃいましたね。」
「うん…」
「開演ギリギリに行きましょうか…」
「うん…」
控室に座り、出されたお茶を飲む。
「開演前に、かっきーさんに会わないんですか?」
「うん…」
「………さっきから『うん』しか言ってないですけど…緊張でもしてるんですか?」
「………うん…。」
手に持っていたカップのお茶を飲み干した。
「そろそろ移動されますか?」
スタッフさんがノブくんに耳打ちする。
「あ。もうそんな時間!」
「紗友さん一緒に楽しみましょうね。」
ノブくんは、私の背中を押し微笑んでくれた。