第2章 with YOU (平川)
「わざとやってるの?」
いつもより低いトーンで耳元で囁かれる。
ゾクッと鳥肌が立つ。
「えっ…」
背中には、平川さんの体温を感じる。
腰に手を回し、胸を触られる。
「平川さっ…」
「いけない子には、お仕置きが必要かな?」
そう言うと、胸に添えられた手を顎に回しグッと振り向かせる。
熱い吐息を唇に感じる。
「ひらかわさっ…」
私の言葉は、平川さんの唇で塞がれた。
「んっ…」
「はっ…あっ…んっ…」
「もっ…ダっ…メ…」
ガクッと膝の力が抜けて、床に崩れ落ちる。
「まだ…足りない…」
いつもみたいな優しい視線とは違う…
色気を纏う視線に恐怖を感じる。
再び顎を掴まれ、深い口づけを交わす。
「んっ…」
空気を求めて、口づけから逃れる。
「はぁっ……」
「クシュンッ!」
私のくしゃみで、熱い吐息が離れていく。