第1章 ~第一章~二人の日常
―プリンセスside―
「…っ、ユーリ…?」
ユーリに後ろから抱き締められた私は、驚いて思わず振り返るとそこには僅かに眉を寄せたユーリがいた。
「どうしたの、ユーリ…?」
私が不安に眉を寄せてユーリに尋ねると、少し頬を赤らめたユーリがそっと口を開いた。
ユーリ「ユヅキ…今日は俺以外の人のことばかり考えてたでしょ」
「え…?どういうこと…?」
ユーリの言ってる意味がわからず首を傾げると、ユーリは真剣な目で私を見つめた。
ユーリ「…っ、だから…ユヅキの一番傍にいるのは俺でしょ?それなのに、ユヅキが俺以外の人のことで悩んだり、照れたりしてるのを見るのが嫌だったんだよ…」
(それってつまり…)
「ユーリ、もしかして嫉妬…してくれたの…?」
私が尋ねるとユーリは耳まで真っ赤に染めた後、ふっと意地悪な笑みを浮かべた。
ユーリ「そうだよ…でも俺は自分が嫉妬するよりも、ユヅキが嫉妬してくれる方が嬉しいな」
そう言ってユーリは優しく私の額に口づけをした