第2章 オリエンテーション
兎希「それじゃあ、一回部屋戻ってから係会行こっか」
「うん」
兎希「きみたたちも最後の最後でもうなんもやらかさないでね」
部屋に向かおうとしてた体をぐりん、と後ろに向け横山くんたちに言った。
横「俺らがいつ問題起こしたって言うんや」
兎希「それは『今でしょ』待ちなの?言わないからね?」
渋「言うてるやん」
兎希「!!!」
安「もぉ〜ほらほら、しぶやんたちも行くで。ごめんなぁ、兎希ちゃん」
章ちゃんが二人の背中を押して部屋に向かう。途中で思い出したように、
「あ!しーちゃん、ちゃんと頭乾かすんやで!ほなな!」
と言って行った。
兎希「何が何でも雫優先だなぁ…赤くなってますわよ」
「…うるさいよ、班長」
指摘された顔を抑えながらわたしたちも部屋に戻った。
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「もう食事係はなんもないからってことで、早々に解散でした、と。」
兎希「それは…待ってる間、暇だったね…」
「いや、本読んでたから全然!」
ないかもだけど、と思いながらも持ってきた本が役に立った。まぁ、ほんとになんで招集かけた?って感じだけどね。
横「はぁ〜さすが緋刈さんやな。文学少女やわ。」
そう言って横山くんはちらりと兎希の方を見た。
兎希「え?なんであたしを見た?」
横「自意識過剰やろ」
兎希「なんて?」
横「何もないわ」
兎希が睨むと横山くんはニヤニヤしながらそれから逃げた。
兎希「あ、そういえばさ、きみたたちはどんな暴れ方してたの?」
解散するかと思ったら兎希がそう切り出した。
横「ん?」
兎希「お風呂。正座させられるってよっぽどじゃん。」
お風呂でも話してたことだけど、兎希はまだ気になってたらしい。
女子風呂も男子風呂も作りは変わらないはず。あそこで何をどう遊べば怒られれるのか。
兎希に聞かれた横山くんはニヤニヤしてた。章ちゃんは苦笑いしるし、渋谷くんは表情が抜け落ちてた。