• テキストサイズ

青い春【KJ∞】

第3章 一学期


うん、確かに湿ってるな…。これで拭いてもさっぱりしないかも…


「お前、持ってへんのか」
「持ってますよ〜あたしかて女子ですから~〜~!はい、渋谷くん」


村上くんに言われて兎希もポケットからハンカチタオルを取り出し、渋谷くんに渡した。


「え、ええの?」
「うん。どーぞ」


「こいつ、汗っかきやからなんぼでもタオル持ってんねん」

そう村上くんに説明された兎希が口を尖らせる。

「へーへーあたしゃあ汗っかきですよーだ。ゴリラよりマシだけどね」
「なんやて!」
「ゴリラに反応してるよ!信ちゃん!!」


ケンカ勃発しそうな二人の間に丸山くんが入り込む。

「ここは丸ちゃんがギャグで…!」
「いらんわ!!」
「え!見たい!」



「…ふふっ」
「しーちゃん、丸、好き?」
「え?」


3人のやり取りを見て、思わず笑っていると、章ちゃんにそう聞かれた。


「好きっていうか、良い人そうだなあって思うよ??」

「おん、丸はええ奴やと思う!それは保証する!けど言うたと思うけど、女の子大好きやからちゃんと気ぃつけてな??」

「ふふ、はいはい」

心配してくれてるんだろうけど、気をつけるってのは何だろう?と可笑しくなって笑った。


「はい、は1回やろ、しーちゃん!」

「はあ〜い」



ぎゃあぎゃあと騒ぐ5人とは別に、2人でくすくす、と笑った。














*******


「そっか、じゃあ屋上、開いてなかったんだ」
「まあ屋上で食っても屋内で食っても美味しさは変わらへんけどな」
「ちょっとヒナぽん、そういうこと言うのやめてくんない」





ちょっと屋上でごはんを食べれるか、楽しみにしていたけど、さすがに屋上は開いてなかったらしい。

お昼時間になって、わたしたちが教室でごはん食べようってなってるところに、隣のクラスの村上くんや丸山くんが来た。
わたしの「高校って屋上、開いてるのかな?」という発言に「どうやろな??」と村上くんたちも考えてくれた。丸山くんが「女の子の疑問に丸ちゃんが答えちゃう!」とくねくねしながら屋上に向かおうとして、それに横山くん、渋谷くん、村上くんがついて行った。




/ 106ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp