第2章 オリエンテーション
夕飯を終え、一旦部屋に戻る。
戻ったら今度はお風呂に入って、その次は最後の係会と班会議。
後はもう帰るだけだしすることは特にない。
部屋に戻る途中_____
「まじあそこの列いいよね」
「あ!わかる!横山くん渋谷くん安田くんの並びでしょ?」
という会話を聞いた。
同じクラスの女の子たち。
兎希「げ、」
横にいる兎希が呻いた。
「?」
どうしたの、と首をかしげて見せると、その女の子たちから少し距離を取るようにしてから兎希が顔を寄せてきた。
兎希「広間に行く前にさ、1人で部屋にいたらあの子達が来て、『横山くんたち、どう?』みたいなこと聞いてきたんだよ…」
そう言う兎希の顔はすごく嫌そうな顔だった。
…うん、嫌いなタイプだよね、兎希には。
わたしもあまり関わりたくないけど。
「なんて答えたの?」
兎希「答える前に、きみたたちが後ろにいるの気づいて逃げて行った。」
_____自分たちの会話をその時聞かれてたかもしれないのにまだそんな感じの話をしてるのかぁ。懲りないなぁ。
そのままその子達とは距離をとったまま、わたしたちも部屋に入った。
「なんかあっという間だったね」
兎希「ん~まぁそうだね~2泊3日だし、そんなもんだよね。」
昨日同様、着替えとか荷物を持ってまた部屋を出た。
*******
「ん?」
お風呂に向かう途中の角を曲がるところでなにか見えた。
兎希「え、ちょ、きみたたち何してんの」
横山くん、渋谷くん、章ちゃんが廊下で正座させられていた。他にも数人、男子が正座している。
横「正座してんねん」
兎希「見たらわかること言わないでくれる?」
安「あ、しーちゃんたち、今からお風呂ぉ?」
章ちゃんは正座してることなんてお構い無しにそんなことを聞いてきた。
「そうだけど…章ちゃんたちはもう入った…んだよね?」
珍しく章ちゃんの髪がうっすら濡れている。
安「入ってんけどなぁ…」