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青い春【KJ∞】

第2章 オリエンテーション





夕食後、それぞれの係の場所へと向かう。




と、言ってもわたしと章ちゃんは向かう部屋が同じ。



横山くんは保健係なんだけど、保健係は同伴してる保健医の先生がいるとこなのでまた別の場所。
兎希と渋谷くんは同じ部屋でやるらしい。







安「終わったら出てすぐんとこで待っとってな」

「うん」




係会が終わったあと、わたしたち女子の部屋で班会議をすることになっている。











*******






入浴係より食事係の方が早く解散になり、章ちゃんに言われたところで章ちゃんを待つ。




「緋刈さん、誰待ってんの〜?」



同じクラスの男の子が隣に立った。




「あ、えっと章ちゃ、ッ安田くん!安田くん待ってる」


「へぇ〜あ、同じ班か〜そっちは男子部屋と女子部屋どっちで班会議?」


「女子の_____「雫!お待たせ〜!」あ、」



女子の部屋、と答えようとすると章ちゃんがちょうど来た。



安「ほんなら行こか〜」


無駄のない動きでわたしの手を取り、わたしが喋っていた男の子に「ほなな〜自分も急ぎや〜」と手を振って歩き出した。



そのテンポの早さにわたわたとしながらついていく。



「章ちゃん?」


安「んー?」


章ちゃんは何でもなかったように前を見て歩く。


…わたしの手を握ったまま。




…じゃあ、わたしだけ?



今さっき、いつもの『しーちゃん』じゃなくて、『雫』って呼ばれてドキドキしてるのは。





たったの少しの距離を急いできたかのように見えたのは、わたしだけ?












手を握られたまま、部屋に向かう間、

さっきのは、さっきのは、とずっと頭をぐるぐる巡る「もしかして」という考え。



自惚れだって思うのに、
自分の体温が上がる。




握られてる手からバレないだろうかという不安。ドキドキ。
















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