第2章 オリエンテーション
兎希「わたしも幼馴染み欲しかったなぁ~〜」
「でも今まで住んだ所で仲良くなった子とかいるんじゃないの??」
わたしは逆に今住んでるところから動いたことがないから、引越しというものがどんな感じなのかいまいちよくわかない。
転校生を迎え入れる側と転校生側では感じ方も違うはず。
兎希「いーーーーたかな…?全然手紙のやり取りとかしてないんだけど、むかーし。こっちの小学校通ってた時期もあってさ、そのとき一個下の男の子が懐いてくれてたなぁ~」
「元気かなぁ」とこぼす兎希はさみしそうに見えた。
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「兎希!髪の毛乾かしなさいったら」
兎希「やぁだよ~ドライヤー嫌いだもん」
「また子供みたいな事言って!もう高校生なんだから…」
兎希はドライヤーが嫌い。
めんどくさいといつも言っている。
時間も取られるから嫌だと。
まぁ…してない割には綺麗なんだよなぁ…。羨ましい。
「そのうち髪がダメになっちゃうよ?」
兎希「じゃあ家に帰ったらするようにする~」
ほんと…兎希ったら…
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わたしが髪を乾かしている間、兎希はベッドを堪能していた。
夕飯はバイキング形式じゃないため、昼ごはんの時のような整備?はしなくていい。
班のテーブルにつくともうすでに男子組は来ていた。
(章ちゃん、さすが。)
章ちゃんはわたしより女子力高いんじゃないかと思う。
髪は綺麗に乾かしてある。
それに向かい合わせで座る時、章ちゃんから石鹸の香りとは別に少し甘い香りがした。
ボディクリームの香りだと思う。
…わたしは塗ってないです…。負けた…。
横山くんはよく見かける頭にタオルを巻くスタイル。
渋谷くんは兎希と同じく濡れっぱなし。
…横山くんのタオルの巻き方、間違ってないはずなのになーーーーんか形がおかしいんだよなぁ…。
兎希たちも同じことを思ってるらしく、村上くんの方が上手という話をしていた。