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青い春【KJ∞】

第1章 わたしの



でも横山くんによると、渋谷くんはあまり係の仕事をしないらしい…。



横山くんと渋谷くんが話し出したから空いたのか、
兎希が後ろを振り返りつつ、
「ねぇ、雫は?」
と聞いてきた。


兎希、視力下がりつつあるから黒板が見えないのかも…


「図書委員だよ」

章ちゃんと、と言おうとしたら
同じタイミングで



「おれも図書委員!」

と章ちゃんが身を乗り出してきた。



「おっ!やったじゃん。」


自分のことのように兎希が笑ってくれる。



「兎希も。良かったね?渋谷くんと一緒で」


こっそりと皆には聞こえないように耳打ちすると、兎希の顔が赤くなる。


「う、うるさいな…!」



聞こえてはなかったみたいだけど、章ちゃんは何のことか分かったらしく、顔を見合わせて笑った。











「まさか今日の放課後にさっそく集まりがあるなんて…」



「聞いてへんやったなぁ…先に言うてくれてたら良かったんに」



放課後、章ちゃんと図書室への道を歩く。



あの後、無事に全部の委員と係が決まると、
先生から、今日の放課後に委員会があると聞かされた。
委員はさまざまな取り組みをしているから、
少しでも早くに活動を始めるためらしい。



「部活、見て回りたかったのにね」

「ほんまやなぁ…でもおれは軽音部って決めてるし!」



もう今から楽しみ!とキラキラした章ちゃん。



「でもあるの?軽音部。」

「…さあ??」

「えっ」

「なかったらなかったで作る」

「作るって!申請とかめんどくさいのあるんじゃないの??」


部費とか顧問のこともあるからそう簡単には…



「軽音部やったらあるのはあるで〜」


?!??



「びっ、くりしたあ」

隣を歩く章ちゃんと同じように心臓のあたりを抑える。

いつの間にか隣に知らない先生?が一緒に歩いていた。


「あぁ、ごめんごめん。行き先一緒みたいやったからつい話しかけちゃった」



「え?…図書室、ですか?」


やけにガタイの良い先生だけど…


「うん。図書委員担当なんだよね。司書さんじゃないけど」


「じゃあ、普段は何かの教科してるんですかぁ?」

わたしを挟んで、章ちゃんも先生に話しかける。


「そっ。」





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