• テキストサイズ

青い春【KJ∞】

第1章 わたしの


「もうちょっと寄ってくださーい」
またカメラマンさんの口調を真似をする。



と、


章ちゃんがズイッと寄ってくる。



「!!?」


肩と肩が触れる。



ち、近い…!


「いいよいいよ〜」
もう何キャラなの、と言いたいくらい兎希の動きが可笑しくなる。
カシャッカシャッカシャッ

「ちょっと!兎希!!最後の何?!」
すごい下から撮ってたよね?!


「下からのアングルを撮らせていただきました。」
スンッと仏ポーズをかます兎希。
そして章ちゃんと目が合うとグッと親指を立てる。
章ちゃんも顔を赤くしながらそれにグッ親指を立て返す。



…何の合図?


「よし、じゃあ今度は3人で撮ってもらおー!」
カメラとケータイを親に渡し、横に並ぶ兎希。



ぐいーっと体をくっつけてくる兎希。
「ちょっ、狭い」

「じゃあそっち詰めてくださーい」
と思いっきり笑う兎希。
このメンツになればムードメーカーのように明るくなる。


「ヤッさんもそっちからつめて!」とわたしの後ろで章ちゃんを引っ張る。
「えっ!」と戸惑いながらも章ちゃんがくっつく。先程よりも近い。

兎希、明らかにわざとだっ!!!


「撮ってー!!!」


楽しそうに兎希が言うと、兎希のお母さんが「はいはい、行くよー。はい、チーズ」と言ってボタンを押した。













写真を撮った後、それぞれ一旦家に戻り、着替えてから家族ぐるみで食べに行った。


学校で撮った写真と、食べに行った時の写真で、カメラロールがいっぱい。




「章ちゃんのご両親、今日の夜中になっちゃうんだって。」


「ん?帰り?」




お風呂を上がるとお母さんが教えてくれた。




「飛行機が飛ばなくなっちゃってたらしいのよ〜」


「あっち、天気悪かったのかな?」





章ちゃんのお母さんはデザイナーで、お父さんはパタンナーっていうのかな?
2人で服を作っていて、海外で活動することも多い。






章ちゃんからだ。


『明日何がいるんやったっけ〜?』



…それ、HRの時に坂本先生が言ってた気がするんだけど…



うーん…わたしはもう準備終わってるし…
章ちゃんの家に行っちゃおうかな!




/ 106ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp