第2章 会いたい
コビーとヘルメッポは筋力トレーニングの指導をしている。
「196!197!」
三等兵から一等兵の海兵達は、全員で声を揃えて腹筋を鍛えている。
「お前ら、もっと声を出せー!」
ヘルメッポの檄が飛ぶ。
海兵達は一段と大きな声で数を数える。
「213!214!」
コビーは一人ひとりの間をゆっくり歩きながら、それぞれの筋肉をチェックする。
「300!」
「よし、やめ!」
ヘルメッポの合図で、海兵達は全員、起立の姿勢になる。
「これから、コビー曹長に評価をしていただく!曹長、お願いします。」
ヘルメッポに促されてコビーが一歩、前に出る。
「皆さん、お疲れ様です。筋力トレーニングは全ての基礎です。基礎ができていないために怪我を負いやすくなることは十分知っていると思います。やみくもにトレーニングするのではなく、トレーニングの意味を考えながら励んで下さい。」
「はいっ!ありがとうございます!」
海兵達は声を揃えてコビーに礼を言う。
「では、10分間の休憩!次は座学だ、各班の班長は座学準備!」
「はいっ!」
海兵達は座学の行われる部屋へと走っていく。
「コビー、お前はこの後どうするんだ?」
「僕は覇気の特訓をするよ」
「そうか、頑張れよ」
「ありがとう、ヘルメッポさん」
コビーは一人、集中できる場所へと移動する。
「コビーの奴、仕事はちゃんとするんだけど・・・やっぱり変だよなあ」
ヘルメッポは独り言をつぶやいた。