第5章 コビーの好きな人
非番の日。ヘルメッポはコビーと共に病院へ来ている。
渋々付いてきてやったという姿勢のヘルメッポだが、内心、そわそわして落ち着かない。
(なんで病院なんか連れて来たんだ?)
「コビーさん!」
向うから女の子がやって来た。
「そないやったらさん!」
コビーは満面の笑みだ。
(あれー、これって、アレ?なに、彼女?)
ヘルメッポは段々と状況を呑み込み始めた。
「そないやったらさん、こちらはヘルメッポさん。僕の親友です」
「はじめまして、ヘルメッポさん。そないやったらと申します。よろしくお願いします」
そないやったらは丁寧にお辞儀をする。
「いえいえ、こちらこそ。ヘルメッポと申します。いつもコビーがお世話になってます」
慌ててヘルメッポもお辞儀をする。
(丁寧だし、可愛いなぁ。こりゃ、完全にコビーのタイプだ)
三人は病院の喫茶室で、しばらくおしゃべりを楽しんでいた。