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潮風【コビー】

第2章 会いたい


二人は黙々と作業を進めていく。

一時間程経っただろうか。ヘルメッポがコビーの顔をじっと見つめた。

「どうしたの、ヘルメッポさん」

「コビー、お前、恋してるのか?」

コビーの顔が真っ赤になる。

「へ、な、こ、こここ、へる」

「やべぇ、マジか」

「ぼぼぼ僕がこここ」

「落ち着いて下さい曹長」

ヘルメッポがコビーに深呼吸を促す。

コビーは素直に深呼吸をする。

「・・・僕が、恋を、している、と」

ゆっくりとコビーは喋る。

「うん、なんか、悪かったな」

心配そうにヘルメッポが言う。

「・・・ううん、自分一人じゃ認められないことだったよ。ヘルメッポさん、ありがとう」

「おう」

(マジかよ・・・覇気だけじゃなく、なんか色々とコビーは一歩先に行っちまってるなぁ)

ヘルメッポは焦るような、寂しいような気持ちになった。

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