第3章 カラスとネコと
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翌日、早朝。
ついに合宿最終日。
「眠れなかった…」
“練習”ではあるものの大事な試合。
胸が高鳴ってしょうがなく、眠りは浅くなってしまった。
さえてしまった目をこすり、のっそりと布団をどける。
女子部屋にのみ付いている室内の洗面所で顔を洗い髪を梳かす。
気合を入れていつもより高い位置で髪を結わいた。
(もう寝れないし、動こう)
美月はもうすっかり馴染んだ合宿所の部屋を出た。