第2章 たった1人でのゴールデンウィーク合宿
(え…なんで影山と一緒…?)
話し声が聞こえたのだから美月が誰かと一緒にいるのは分かっていた。
しかし相手が影山だということに日向は驚きを隠せない。
食堂の入口に立ち尽くす日向に気付き、美月は思わず声を張った。
「翔ちゃん!…もしかしてまた私のこと心配して!」
日向をジロリと睨む美月。
「なっ、違うよ!俺は影山探しに来たの!」
向かってくる美月に対し、日向は顔を赤らめながら答えた。
影山を探しに来た結果、美月の声につられて来たのだから図星なのだ。
名指しされた影山は手にしていたマグカップをテーブルに置き、首を傾げる。
「俺?」
「もう風呂の時間だって」
「あー…、そういやそれくらいの時間だな」
「そうだよ…って、いうか!なんで影山が美月と一緒なんだよ!」