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【ハイキュー原作沿い逆ハー】空飛ぶカラス

第2章 たった1人でのゴールデンウィーク合宿




美月の一生のお願いとは、無論風呂まで一緒についてきてもらうこと。

影山は喉が渇いて自販機に来た帰りだったらしく、
二つ返事で美月のお願いに応じた。

美月は風呂場まで来てもらうとお礼を言って影山を部屋に返そうとした。
しかしあまりにも怯えていた美月の様子に
影山は部屋までの帰りも付き合うと申し出てくれた。



「影山くん、お待たせ―…」


肩にかけたタオルで髪を拭きながら風呂を出ると、
風呂場前の廊下にある椅子に座り、眠っている影山の姿。

明日も早い彼を待たせないため、急いだつもりだったのだが…。
この短い間に声をかけても起きないほどにぐっすり眠っている。


(寝てる顔、結構幼い…寝顔なら怖くないし、
むしろかわいいかも
わ、まつ毛長いなぁ)


「ん…」

動かないのをいいことに近くでまじまじ観察していると、
影山は気配に気づいたのかようやく目を覚ました。

「あ、おはよ…」

近づいていた距離のまま、至近距離で目が合う。

その近さをやっと脳が理解したとき、
2人はどちらからともなく飛び退いた。


「ごごごごごめんなさいっ!!お、起こそうとしたんだけどっ」
「い、いや、俺こそいつの間にか寝てた…悪ぃ」

「…」
「…」

「も、もう夜遅いし、早く部屋戻らなきゃ…」
「お、おう…」


何とも言えない気まずさで、お互い話すこともなく廊下を歩んだ。
その夜、美月は恐怖とは別の意味ですぐに寝付くことが出来なかった。

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