第4章 インターハイ、秘密の応援策
わぁあっと歓声が響く。
西谷のスーパープレイで会場が沸いた。
美月はびっくりしすぎて開いた口が塞がらない。
(なっ、なっ!なに今の!)
「西谷ナイスフォロー!!!」
東峰はすぐ体勢を整え、スパイクを打つ位置に走った。
コート外の菅原が叫ぶ。
「もう一回!!!」
東峰がトスを呼ぶ。
「決まるまでだ!!!」
美月も、皆も叫ぶ。
「ぃけ…いけぇえ!!!」
渾身の力で東峰が打ったスパイクは、3枚ブロックに激しく当たり、
ネット上を伝って伊達工側のコートに落ちた。
烏野側の得点がめくられ、25の数字が表示される。
東峰が叫び、続いて日向たちも勝利の雄叫びを上げた。
歓声と拍手が会場を包んだ。
「いよっしゃぁあ!」
島田、滝ノ上が拳を合わせる。
「きゃーっやったー!!」
女バレの先輩たちも喜び飛び跳ねた。
「やったね美月ちゃん!」
「はいっ!」
美月も嬉しくてたまらず、興奮した胸を押さえながら答えた。