• テキストサイズ

【ハイキュー原作沿い逆ハー】空飛ぶカラス

第4章 インターハイ、秘密の応援策




バッと観客席の手すりへ寄り、コートに目を落とす。
すぐ下で日向と影山がボールを手に練習していた。


「しょ、翔ちゃっ…!助けて…っ」


弱弱しい声だったが、日向はすぐ美月に気づいた。


「美月?どしたー??」
「わっ、私の席が…!」
「マネージャー?」

影山も気づき、美月の指さす方向を見やる。

その光景に二人は目を丸くした。


「だっ、大王様そこ美月の席!!!」
「えー?なにチビちゃん。新しいマネちゃんは美月ちゃんて言うんだ」

「しまった!」と日向が口を両手で押さえる。

「及川さん、そういうのいじめって言うんですよ!」
「いやいじめてないよ!?
美月ちゃんの席はちゃんと取ってあるからね!隣に」
「それがいじめです!」
「飛雄どういうことそれ!!」


ギャーギャーと騒いでいたため他の烏野部員も気づき、観客席の方へ集まる。


「お前ら試合前にうるさいぞ」
「キャプテン!美月が!」

呆れていた澤村も観客席の様子に目を見張る。


「なっ…!なんで青城が」
「おいゴルァーー!!うちの大事なマネージャーに近づくんじゃねぇ!!」
「そうだ逃げろ美月!!」

田中・西谷が堪らず叫ぶが、
彼らの威嚇もどこ吹く風で、及川は美月の元へ近づく。
美月は緊張で動けない。


「ふーん…。美月ちゃんは烏野のお姫様か」
「ひっ」
「及川さんやめてください!」


手が届く距離まで来た及川を、影山が制する。


「…岩ちゃん。飛雄って女の子守ろうとかするタイプだっけ」
「知らん。つーかお前、いま完全に悪役だぞ」
「うそっ!俺怖かった!?ごめんね美月ちゃん~!
烏野が焦ってるの面白くて、ついー!」


(あ、謝ってるようで全然謝ってない…!)

/ 213ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp