第1章 烏野高校バレー部、始まる
すぐに清水を見つけ駆け寄る。
ボーっと見ているのはさすがに申し訳ないし、
マネージャーの仕事について知りたいと思っていた。
「清水先輩!宜しくお願いします!」
「うん、じゃぁこっちに来て」
清水の後ろをついていこうとしたとき、
背中で何やらものものしい気配がした。
「龍…どういうことだ…聞いてねぇぞ」
「すっ、すまんノヤ!すっかり言い忘れてたんだ!」
喧嘩かと思い振り返ると、そこには日向と同じくらい、
いやもしかしたら日向よりも背の低い男子が田中と相対していた。
(だ、だれ…っ!?こないだこんな人いたっけ!?)
「俺のいない間にまさかこんなことになっているとはな…」
そう言うと、ノヤと呼ばれた人は美月にキッと視線を送った
怯えた美月は瞬時に清水の後ろへ隠れる。
(私!?私が何かしちゃったの!?)
「ごっ、ごめんなさ」
「こんなかわいい女子が増えてるとか聞いてねぇえええ!!」