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【ハイキュー原作沿い逆ハー】空飛ぶカラス

第4章 インターハイ、秘密の応援策




「なんか黒い…」
「高校生に見えない奴、交じってねぇ?」
「うわっ!あれって烏野の東峰…5年留年してるんだってよ」
「はぁ?もう成人じゃん」


言葉の矢が東峰の背中に次々と刺さる。
目立つ容姿は他校にも妙な噂を広めているらしい。
大きな体を小さくした東峰に、澤村と菅原は顔を見合わせた。

「まぁまぁ、いつものことじゃん」
「見た目がそんなんだからだろ」

2人から慰めにもならない言葉をかけられ、東峰はショックを受ける。

「おっ、俺は…なんか、こう…!外見からでもワイルドな感じになりたくて…!」
「ほらもー。そんなこと言うところがワイルドじゃないもん」

菅原のダメ押し。
東峰は更に肩を落とし縮こまった。


(東峰さん、今日はなんだか小さく見えるなぁ…?)


東峰の様子に美月は首を傾げる。
3年生のやり取りが聞こえない、少し離れた位置に美月は居た。


「うはぁ、人多い~」


隣の日向が目を輝かせるので、美月も嬉しくなって辺りを見まわす。

すると――、


「おい見ろよ、あれ」
「うわ、可愛いー…声かける?」


どこからともなく向けられた声に、どきりと胸が鳴る。


(清水先輩が狙われてる…!助け…っ)


助けなきゃと思った次の瞬間、前を行く清水の周りを田中・西谷コンビがガードし始めた。


「ば、番犬…?あ、叩かれた」


二人の懸命な威嚇は、スコアノートによって虚しくも叩き落とされてしまう。
それでも“清水に叩かれた”という事実で二人は喜んでしまうのだから、たちが悪い。

苦笑いしていると、日向が横を歩くのとは反対側の肩が誰かとぶつかった。

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