• テキストサイズ

【ハイキュー原作沿い逆ハー】空飛ぶカラス

第4章 インターハイ、秘密の応援策




「掃除してたら見つけたから、美月ちゃんと一緒に綺麗にした」


どよめきの中でも清水の高く澄んだ声はよく通る。
それまで黙っていた田中・西谷がぷるぷると震え、限界を迎えたように叫んだ。


「うぉおおおお燃えてきたぁあああ」
「さっすが潔子さんっ!いい仕事するっス!!!」
「「よっしゃぁ!じゃぁ気合入れて…「まだだっ!!」

澤村が二人を制す。

「多分、まだ終わってない…!」

澤村は2階の2人を見つめ息を呑む。
つられて部員たちが頭上に注目すると、美月と清水がアイコンタクトをとり…


「「がんばれっ」」


息の合った二人の声が、静まり返った体育館にこだました。


再度、沈黙が流れる。



「美月ちゃん、降りよっ」
「あ、はいっ」


美月と清水が2階から降りようとした次の瞬間、


ぶわっ


三年、西谷、田中の目から大粒の涙が溢れた。否、飛び出た。

隣の一年がギョッとする。


「っ!!…ッこんなの初めてェッ!」


男泣きする澤村を見て、思わず影山は後ずさる。こんなにも取り乱すキャプテンは今まで見たことがない。

逆に普段騒がしい田中・西谷コンビはあまりの衝撃に言葉も発せず震えていた。


「だ、大成功、ですかね?」
「う、うん…」

梯子を下り、美月と清水は顔を見合わせ笑ってしまう。
こんなに喜んでもらえるなんて、期待していた以上の反応だった。

/ 213ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp