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【ハイキュー原作沿い逆ハー】空飛ぶカラス

第4章 インターハイ、秘密の応援策




「いやいや!そんな畏まらなくていいよ!私3年の道宮結。女バレの部長してて澤村とは腐れ縁なんだ」
「じょ、女バレのキャプテンさん…」

一転してキラキラ見つめられ、道宮はドキッとする。

「あー、まぁキャプテンってもこいつは怖がられる先輩とかってタイプでもないから。そんな委縮しなくていいよ」
「なっ、ちょっと!?それ私のセリフだから!他人に言われると威厳無いみたいじゃん」
「無いだろ?」
「少しくらいあるよ!!」
「いや、無いな」
「ある!…って、」


横を見ると美月が目をぱちくりさせていて。すっかり置いてけぼりになっていた。


「ごめんっ!白熱しちゃって…」
「あ、いえいえ!お二人って仲良いんですね」
「え?」


今の会話のどこが?と道宮は美月をまじまじ見てしまう。

遠慮がちに微笑む顔は長いまつ毛が揺れてかわいい。
髪の毛はさらさらで、自分には無い女性らしさを持っている。


「こら、見すぎだ」


澤村に頭を鷲づかみされ、美月から澤村へと強制的に目の前の人物が変わった。
何の気無しにされたであろうその行動が道宮の心を大きく揺らす。
パッと頭から離された手が少し名残惜しかった。


「あのな美月。道宮とは中学も一緒なただの腐れ縁なわけで…変な誤解すんなよ?」
「?えっと…はい?」
「…してないならいーわ」


(なに…それ)

どきどきとさっきまで高鳴っていた心がしぼむ。
澤村が危惧していることを理解してない美月。
そんな彼女に対し彼は半ば呆れつつ、しかし優しく頭を撫でた。


(そんな愛おしそうにその子を見ないでよ。
大事そうに頭を撫でないで…
こんな光景を私に見せないで)


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