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【ハイキュー原作沿い逆ハー】空飛ぶカラス

第4章 インターハイ、秘密の応援策




「そういや弁当…毎日作ってんのか」
「あ、いえ。出来る限り作るようにはしてますが、購買で買う時もありますよ」
「すげー。合宿の時も飯美味かったしなぁ」
「あれは先生と清水先輩も一緒だったので!私だけの力じゃないです!」


胸の前で両手を振り否定するが、西谷の瞳の輝きは消えなかった。


「だったらお前だけで作った料理、食べてみたいなぁ」
「え?」
「翔陽が前に、美月の料理は超うめぇって言ってたし!!」
「なっ!?」
「なぁなぁ!俺にも弁当、今度作って来てくれよっ」


きらきらと期待に満ちた瞳。

そんな顔で言われて、美月が断れるわけもなく。


「わ、分かりましたから!あんまり期待してハードル上げないでください!」

「っしゃぁ!」


(そんなガッツポーズするほどのものじゃないのに…っ)


俯く美月の心情も知らず、西谷はそれはもうご機嫌。


「やっぱ部活で腹減るし、弁当は米がいいな!んでおかずは肉!」
「ア、アバウトですね…」
「そうか?んじゃ肉はハンバーグとウィンナーと・・・」

「ノヤーッ!」


指を折りながら肉料理を挙げていると、階段下から声がかかった。
2人で呼ばれた先を振り返る。


「お前、小テストのことで先生から呼び出しー!」
「あ、忘れてた」
「忘れ…って、さっき話されたばっかだべ!」


西谷のクラスメートだろうか。
呆れ気味の彼に、西谷は「すまん、すっかり」と頭を掻く。
西谷は美月に向き直ると、

「じゃ、弁当の打ち合わせはまた後でな!」

そう言って一段飛ばしに階段を降りて行った。
軽快な様にさすがだなと感心していると、周りがガヤガヤ騒がしくなってきたことに気付く。
各クラスのHRがもう終わり始めているのだ。

清水のクラスももう終わっているかもしれない。
美月は3年のクラスのある階へ、足を急がせた。


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