第4章 インターハイ、秘密の応援策
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美月が友人に謝罪のメッセージを送り、
部活の準備をして体育館に着いた頃にはもう、
バレー部はウォーミングアップを終え本格的な練習時間に移っていた。
彼らの練習を邪魔しないよう、美月はそろそろと体育館に入る。
が、
「あっ!やっと来たな美月!遅刻だ遅刻!」
目ざとい烏養にあっけなく見つかってしまった。
皆の視線が一気に集まり、美月は頭を下げる。
「すっ、すみません遅れましたっ」
誰とも目が合わないよう俯いたまま、バタバタと持ち場に着いた。