第3章 カラスとネコと
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「「はぁ~~!!!天井「たっけぇーー!」「たっかーーい!」
「は?普通だろ」
日向と美月の感動の叫びは影山により斬り捨てられたが
それでも二人の興奮はおさまらなかった。
「なんかっ体育館の端から端まで走りたくなる気持ちにならない!?」
「すっげーわかる!!」
ひゃー!っと騒いでいると、清水から声がかかり、美月は仕事をしに
「またあとで!」と去っていく。
去っていく美月の後姿を影山はじっと見つめていた。
頭にあるのは先ほどの音駒のメンツとのことだ。
部員からの質問攻めに昨日偶然仲良くなったんだと答えていた。
しかし…
(にしては仲良すぎだろ。特にセッターの方…)
自分は試合前にこんなもやもやした気持ちにされたというのに、
美月はポニーテールを跳ねさせながら楽しそうに清水と話している。