Fall in love with you【R18】
第7章 seven
「何となく分かってましたけどね。」
この空気の中、口火を切ったのは菅原だった。
「藍原は相変わらず『烏養さん烏養さん』言ってたけど、烏養コーチはあしらう感じじゃなくて月島が言うみたいに“受け入れてる”みたいだったから」
セッターの観察眼恐るべし。いや、影山は全く気づいてないから菅原恐るべし、だな。
「むしろ俺ら、早くくっつけー!って応援してた側なので何も問題ないですよ。」
そうっすよ!と田中や西谷の返事が響く。
「僕は別に…」
「何言ってんの月島。『先輩が元気ないとか調子狂うんですけど』とか言ってたくせに。」
「そんな事言ってません。ヤメテください。」
菅原の言葉にそっぽを向いたということはやはり本当なのだろう。
反対どころか寧ろ祝福された事にそっと胸を撫で下ろした。
「あの…烏養さん…そろそろ離してっ」
うう…と呻き声をあげ俺の腕をポンポン叩く藍原。
「力は入ってねーべ。」
「ちが、恥ずかしいんです!」
これよりもずっと恥ずかしい事をしてるってのに女ってのはやっぱよく分かんねぇ。
取り敢えず解放してやると一目散に清水のところへ逃げられた。何故だ。