Fall in love with you【R18】
第7章 seven
モヤッとしたまま先生の隣に戻ると笑顔のままだった先生が口を開いた。
「恋人である事をハッキリと言ってもらえて照れているだけですよ。“俺のだ”なんて言われて抱き締められたら僕だって照れちゃいます。」
ニコニコしたまんま言われても説得力ねぇけどな…
「そーゆうもんなのか…」
「そうゆうもんです。」
「やっぱ女ってよく分かんねぇわ。」
小さく溜息をついて逃げた藍原に視線を向けると、清水の陰からチラリと俺を見ていた。
「あー…なんだ、悪くねぇな。」
「烏養くんは藍原さんにベタ惚れですねぇ。」
「先生よ…あんた楽しんでんだろ。」
揶揄われるなんて久しぶりの感覚過ぎてなんだか擽ったくてムズムズする。
それと、
今でも脳裏にチラつくハルの存在に、俺の乏しい語彙力では表せないグチャグチャな気持ち。
前に進めてるはずなのに、それを良しとしないような何かがある。
どうか今はこの幸せなままで___
なんて、らしくねぇか。