Fall in love with you【R18】
第7章 seven
くんくん、
日向が藍原の背中、と言うか服の匂いを嗅いだ。
「えと、なに、日向くん」
「先輩、烏養コーチと同じ匂いします!」
シーン……
あれだけ田中や西谷が騒いでいたはずの体育館は一気に静まり返った。
「おなじ、におい?」
「はい!洗剤っていうか、タバコ?っぽい匂いです!」
そういやあいつの部屋で吸ってた気がする…
匂い付いちまったのか…
どうしよう、と一人でパニックになっている俺と対照的に落ち着きを払った様子の藍原。
なんだなんだ!?素直に話すつもりか!!?
「それはね、帰り遅くなったり私がバイトの日に飲みに来てたりした時に送ってもらってるからだよ。烏養さん、歩きながらタバコ吸うから匂い付いちゃったんじゃないかな?」
「へぇ!そうだったんですか!」
俺より藍原の方が落ち着いてる…
部員達も納得してるし…
「てっきり僕は匂いが移るほどくっ付いてたのかと思いました。」
ニヤリ、と笑った月島は一人違った反応をしていて、まるで反応を楽しんでいるようだった。