Fall in love with you【R18】
第1章 First
「おい、藍原」
私を呼ぶ、大好きな声。
「なんですか?」
「お前今日も歩きだろ?送る。」
外を見ればどっぷりと日が暮れて、1人で帰るのは得策とは言えなそうだ。
「でも、私の家学校からそう遠くないんで大丈夫ですよ?」
「いいから素直に送られとけよ。お前女なんだから。」
乱暴な言葉の端々から感じられる烏養さんの優しさに胸がきゅうっと締めつけられる。
「烏養さん、好きです」
「へいへい、そうかい」
今日も私の想いは一方通行らしい。