Fall in love with you【R18】
第6章 ●six
カチリ、と音を立てて鍵を開け、明かりの灯ってない家の中へと足を踏み入れた。
「今更だけど来ても良かったか?」
「本当今更ですね。大丈夫ですよ。」
藍原の呆れた声を聞きながらこの前通った廊下を歩く。
この前は酔ってて周り見る余裕なんか無かったから気づかなかったけど、この家地味にでけぇ。
「えっと…着替えるのでここで待っててください。」
「お前の裸も見たのに今更恥ずかしがる意味ねぇだろ。」
「それとこれとは別です!!」
顔を紅くして怒る彼女の頭を撫でて「わぁーったよ、待ってるからさっさとしろ」なんて言って部屋に押し込んだ。
2~3分で開いた扉を潜るとそこは“女の部屋”って感じがほとんどしない、よく片付けられたシンプルな部屋だった。
いや、比べる対象は一人しかいねぇけど。
アイツの部屋はもっと“女”ってのを前面に押し出したような部屋だった。
「座らないんですか?」
その言葉に思い出していたものを仕舞い、胡坐をかいて座った。