Fall in love with you【R18】
第3章 third
「泣くくれぇならやめるなんて言うんじゃねぇよ、ったく…」
あの日と逆。
今度は俺が
「うか、いさ…?」
「るせー。黙ってろ。ジタバタすんな」
突然抱き締められたことに驚いた藍原が離れようと俺の胸を押す。
「話しあるっつったのに何で逃げっかなぁ。」
「だって…フラれるくらいなら、わたし…」
「今までだって断ってたろーが。」
うぐ、黙ったの見てまぁそれももう終わりだけどな、なんて思う。
「付き合うか、俺ら」
「へ?」
素っ頓狂な声を出し目を瞬く姿が笑いを誘う。
「なん、え、うそ…」
「嘘じゃねぇよ。嫌か?」
「やじゃない!」
「おーおーお前はそうじゃねえとな」
「烏養さん好きです!」
「っはは、知ってるよ」
俺にはまだ、その言葉は言えねぇ
だって俺はお前のこと好きなわけじゃねぇし。
ただ、お前とアイツが似てるから、
この寂しさを埋めるための代替品だから。
感じた愛しさも、きっとアイツに似てるから。