Fall in love with you【R18】
第3章 third
次の日からまた藍原は部活を見に、否、俺に会いに来るようになった
「烏養さん」
振り返ると扉のところに藍原がいて、嬉しそうに笑った。
「どうした?」
「烏養さんが振り返ってくれるのが嬉しくて」
「何言ってんだお前。」
それでも尚笑みを零す藍原の頭にポン、と手を置き髪を撫でる。
「帰りは送ってやる。見てけよ」
「っ、はい!」
かつて俺がアイツにしてやったようにしてやると同じような反応を見せた。
脳裏に過ぎる過去の思い出。
幸せだった、過去の思い出。
「ハル…」
久しぶりに呟かれたその名前。
俺の想いを寄せる人の名前。
あいてぇな…